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虫歯と歯周病の違いってなに?
虫歯は、ミュータンス菌などが歯の表面に棲み着き、
歯を溶かす病気です。
一方で歯周病は、レッドコンプレックスと呼ばれる
P.g.菌、T.f.菌 、T.d.菌などが歯肉との間に棲み着き、
歯の周辺組織(歯肉や歯を支える歯槽骨)を溶かす病気です。
虫歯は初期段階から違和感を感じ、神経にまで及ぶと激痛を感じますが、
歯周病はかなり進行して腫れがひどくならないと痛みを自覚しにくいという違いがあります。
歯周病は
「歯肉炎→歯周炎→歯槽膿漏」
という段階で進行します
①歯肉炎は歯肉が赤く腫れている状態です。
まず、細菌の塊である歯垢(プラーク)が歯周ポケットと呼ばれる
歯と歯肉の間に付着し蓄積していきます。
次に菌は毒素を出し、
体の免疫機能はその侵入を防ぐために炎症を起こします。
炎症によって腫れた歯肉は出血しやすくなります。
菌は血中に含まれる血清タンパク質を食べ、
組織を破壊し、この溝が更に深くなります。
痛みはありませんが、歯磨きや固い食べ物でたまに出血します。
歯肉炎
②歯周炎は炎症が内側へと広がり、
歯を支えている歯槽骨を溶かしている状態です。
歯肉が下がったことで歯がグラつき始め、
腫れや出血の他、歯が浮く感じや口臭も現れます。
菌の毒素が血液内へ入り込めるようになると、
菌や毒素は血流に乗って全身に巡り、
合併症を引き起こします。
糖尿病も歯周病と深い相関関係にあり、
互いに悪影響を及ぼし合う病気です。
歯周病菌が放出した毒素は、
血液内で白血球の1種であるマクロファージという細胞を刺激して
TNF-αと呼ばれる炎症性サイトカインを分泌させます。
(サイトカイン;細胞間情報伝達を行うたんぱく質)
TNF-αは、血糖値を下げる作用をもつインスリンの働きを妨げ、
血糖値を上昇させてしまいます。
また、炎症時に血液中に現れるC反応性タンパク質(CRP)は、
糖の消費を阻害します。
このようにして、歯周病の進行による高血糖の状態が長期間持続すると
糖尿病が発症しやすくなるのです。
歯周炎
歯の清掃が不十分ですと、歯を支えている歯槽骨は溶けていきます。一度、溶けてしまうと元には戻りません。
定期的に歯科医院にて、クリーニングをお勧めいたします。
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